イミテーションパールのいろいろ



イミテーションパールには様々な種類があり、その製作方法も多様。


モダンなイミテーションパールは、グラスや樹脂製のビーズにパールコーティングが施してあるものがほとんどです。


古い文献にも残っているイミテーションパールの製作方法のひとつ、パリジャンのロザリーメーカー、M.Jacquin が17世紀後半に発明したパールについてご紹介します。


彼によって発明された、essence d’orientと呼ばれるマテリアル。

これは、粉状にした魚のうろこをバーニッシュなどと混ぜて液状にしたもの。


透明な空洞になった小さな吹きグラスの内側を、essence d’orientでコーティングし、その中にワックスを詰め込んで、天然パールのような重量感と七色のラスターを作り出したのです。

薄いグラスの膜で覆われたこのパールは、ひとつひとつにキャラクターがあり、つるんとした表面から上品に輝く独特の質感がとても奥ゆかしいです。


17世紀後半から20世紀前半まで製作されていましたが、現在残っているものは少なく、アンティークやヴィンテージジュエリーで目にすることも希少なパールです。


essence d’orientは、20世紀に入っても、グラスや樹脂ビーズのパールコーティングに使われ、ミリアムハスケルをはじめとする、ハイクオリティなパールジュエリーに使われています。




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